水リスク課題

大倉工業グループは、事業活動における水リスクを客観的に評価するため、世界資源研究所(WRI)が提供する「Aqueduct」による水ストレス評価を実施しています。その結果、最も水リスクの高い拠点においても「中-高(Medium-High)」にとどまり、いずれの拠点も「高(High)」に該当しませんでした。したがって、現時点では拠点全体で水リスクが事業に重大な影響を及ぼす可能性は低いと判断しています。
一方で、本社のある香川県は瀬戸内海式気候に属し、年間を通じて降水量が少ないため渇水が頻発・長期化する傾向があります。加えて、今後30年以内に70~80%程度の確率で発生するとされる南海トラフ巨大地震に備えた緊急時の危機管理体制の整備も必要です。
また、水資源を適切に管理するため、取水量・使用量・排水量は各工場で毎月測定しています。上水及び中水の使用量を2027年度までに2024年度比で3%以上削減することを目標として設定しています。
このような背景と目標設定のもと、当社グループは以下の具体的な取り組みを通じて水リスク低減に努めています。

  • 水リスク評価 Aqueductによる分析

    地域 拠点名 水ストレス
    国内 香川 本社地区 低-中(10-20%)
    B棟
    丸亀工場
    仲南工場、G棟、H棟、北棟
    詫間工場、高瀬工場
    オークラプロダクツ
    ユニオン・グラビア本社
    オークラプレカットシステム
    オークラハウス
    オークラホテル 他
    滋賀 KSオークラ 本社工場
    大阪 大阪支店
    ユニオン・グラビア大阪営業所
    岡山 オークラプロダクツ 岡山工場
    福岡 ユニオン・グラビア福岡営業所
    熊本 九州オークラ
    国内 東京 東京支店 中-高(20-40%)
    埼玉 埼玉オークラ
    カントウ
    静岡 KSオークラ 静岡工場
    国外 中国 無錫大倉包装材料有限公司
  • ・設備対策

    ▶︎循環冷却水(リサイクル水)の活用

    合成樹脂フィルム及び光学機能性フィルムを扱う全ての工場において、クーリングタワーまたは貯水槽を用いた循環冷却水システムを採用しています。冷却水は原則閉ループで運用し、蒸発等による損失分のみを補給水として追加することで、冷却に必要な水の大部分を再利用し、取水量の削減に貢献しています。これらの取り組みは、水資源の持続可能な利用に寄与すると認識しています。

    ▶︎漏水対策

    各工場では、埋設配管による漏水リスク低減のため、上水道等の埋設配管を順次地上配管へ切り替える作業を継続しており、漏水の早期発見に努めています。

  • ・排水管理と水質モニタリング

    水質汚濁防止法に基づく特定施設を有する工場では、pH・水温など必要なパラメータを常時モニタリングしています。詳細な分析は計量証明事業所等の外部専門業者に委託しており、排水は適切に処理したうえで放流先へ放流しています。排水量及び水質に関する基準・規制を厳守することで、水質汚染の低減に努めています。

資源循環の取り組み

大倉工業グループは、サプライチェーン全体を通じて、最終的に廃棄物となる包装材や製品の削減に取り組んでいます。具体的には、製品の薄膜化やリサイクル材料の活用を通じて、廃棄物の削減に貢献できる製品の開発・拡販を進めています。これらの製品について、一定の基準を満たし社内審査を経て認定された製品は、Caerula®認定製品となっています。
また、当社グループでは、廃プラスチック類の年間排出量を絶対量として削減する目標を設定しています。具体的な取り組みとして、当社グループ内の製造過程で発生するプラスチック廃棄物の排出量を削減するため、一部の工場ではプラスチックフィルムの端材等を溶融し、再生機を用いて樹脂ペレット化することで、廃棄物の削減に努めています。また、当社グループ内で有効活用できないプラスチック廃棄物については、再生材料として可能な限りリサイクル事業者へ引き渡す取り組みを行っています。リサイクル可能な事業者に関する情報はグループ全体で共有し、活用を促進しています。
さらに、毎年6月に行っている環境月間施策の一環として、環境パトロールを実施し、他工場での取り組みを客観的に確認する機会を設けています。その際に、自工場でのリサイクル事業者の情報を共有することで、リサイクルに関する新たな知見を獲得する場ともなっています。
今後もこうした活動を展開し、環境目標を継続して達成するとともに、グループ全体でプラスチック廃棄物ゼロを目指します。